パテックフィリップのCal.177は、フレデリックピゲのCal.21と基本的に同型です。(サイズは、1/100単位で異なりますが。)
Cal177は、1960年代に開発された薄型ムーブです。パテック社では、Cal.21を部品単位かエボーシュで購入して“コートトジュネーブ加工”や“面取り”を徹底的に行い、自社ムーブとしてRef.3520(カラトラバ)に2009年まで搭載していました。
スイスの時計メーカーでは、ムーブの融通は当然の様です。
例えば、ETA社では、ロレックッス社を始め多くの時計メーカーに部品を供給しています。(2010年からは完成品のムーブは供給しない様ですけど。)
また、ロレックス社のムーブですと1980後半〜1990年代に搭載されていたCal.3000系は、ロレ社が当時経営難であったパテック社救済の為に開発を依頼し、備品を供給してもたっていたという裏事情も有るようです。
何れにせよ、Cal.177はパテック社で徹底的に加工し、Cal.21以上にコストをかけた良いムーブと言えるでしょう。
ちなみに私は、パテック時計は、Cal.12-400のRef.4317をコレクションしています。