PC更改、ThinkPad T410s カスタマイズ #6

〜SSDに換装、RAMディスク化、XP SP3で快適環境〜

目次





メモリー増設とRAMディスク

SSDはHDDに比べると高速読み書きが可能ですが、フラッシュメモリーの記憶素子に書き換え回数に限度があるため、無用な読み書きは避けたいところです。そこで、頻繁に読み書きが発生するWindowsのページファイルやインターネット閲覧のtemporary fileを、RAMディスク上への移動を検討します。

メモリー増設

まずはバルク品の4GBメモリーPC3-8500を購入。ThinkPadは、本体の裏面のパネルを外し簡単にメモリー増設が行えます。電源を入れ「F1」キーでBIOS画面に入り、メモリーが6GB(2GB+4GB)となっていることを確認します。

Windowsのブートが完了後「マイコンピュータ」を右クリックしてプロパティを見ると、2.98GB RAMが認識されていることがわかります。XPは32bit OSであるため3GBまでしか使用できないのです。残りの3GBをRAMディスクとして利用します。

RAMディスク・ユーティリティーの比較、検証

RAMディスクを実現するソフトウェアは、結構種類があります。RamPhantomは有償なので高機能かと思い、ろくに仕様も確認せずにインストールしてみましたが、ページファイルをRAMディスクに置けませんでした。そこで、手当たりしだい、フリーのものをインストールしてみました。

製品名 有償/
フリー
追加できた
RAMサイズ 
OS管理外
メモリー
ページファイル
利用
 インターネット
一時ファイル
スタンバイ 備考   評価
RamPhantom7 有償  3.0GB OK NG  OK 有償なのに低機能
仕様上スタンバイ不可 
×
VSuite Ramdisk フリー  2.8GB OK OK  OK OK 設定容易。
 
FreeRamdisk フリー  64MB OK 未確認  未確認 未確認 何故か64MB以上設定できない
ブルースクリーンになる 
×
Gavotte Ramdisk フリー  3.0GB OK OK  OK OK リブートするとRAMDISKが
未フォーマットに
×

Gavotte Ramdiskは、もう少しセットアップを頑張ればよかったかもしれませんが、簡単便利なVsuite Ramdiskを使いことにしました。

Vsuite Ramdiskのユーティリティーを起動し、ディスクサイズ2900MB、ドライブ文字「Z」、NTFSを選択、「NTFS圧縮」はチェックせず、「TEMPフォルダの作成」と「OS管理外メモリの使用」にチェックを入れ、追加ボタンを押すと、出来上がりです。マイコンピュータを開くと、ハードディスクドライブ(SSDですが)の一覧に「RADISK(Z:)」が追加されています。

ページファイルをRAMディスクに移動

マイコンピュータを右クリックでプロパティを開き、[詳細設定]のタブの[パフォーマンス]の[設定]ボタンをクリックします。さらに[詳細設定]のタブの一番下、[仮想メモリ]の[変更]ボタンをクリックします。

ここで、SSDの各ドライブごとに「ページングファイルなし」を選択し、RAMDISK(Z:)ドライブについてのみカスタムサイズを設定します。初期サイズ2512MB、最大サイズ2512MBを指定し、[設定]ボタンをクリックします。あとは、すべて[OK]を選択し、リブートすれば完了です。

ドライブZを見ると、TEMPディレクトリーと仮想メモリページファイル(pagefile.sys)を確認できます。

インターネットキャッシュをRAMディスクに移動

インターネットエクスプローラーであれば、[ツール]->[インターネットオプション]->[閲覧の履歴]の[設定]ボタンをクリックします。インターネット一時ファイルの場所が、C:\Users\........\AppData\Local\Microsoft\Windows\Temporary Internet Files\となっています。[フォルダの移動]ボタンをクリックし、Z:\TEMPを指定すると、そこに自動的にTemporary Internet Filesというサブディレクトリが作成されます。

Firefoxの場合は、URLの欄に about:cinfig と入力すると、ブラウザ画面に「動作保証対象外となります!」と出ますが、その下の[細心の注意を払って仕様する]ボタンをクリックします。Firefoxの設定変数のリストが表示されます。どこか適用な空白で右クリックし、[新規作成]->[文字列]を選択します。ここで、設定名に browser.cache.disk.parent_directory を入力し[OK],続いて文字列に Z:\TEMP を入力します。

以上で、ブラウザの一時ファイル(キャッシュ)が、RAMディスク上に移動されました。

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