ブライトリング クロノマチック

Breitling Chrono-matic "The First Automatic Chronograph"

Breitling Chronomatic

左にリューズのある特徴的な概観

Chrono-matic movement

17石。19,800振動。直径31mm厚さ7.7mm。二階建て構造で自動巻きのローターは隠れている。

直径40mmのナビタイマー(左)との比較

世界初の自動巻きクロノ

1969年、ブライトリングは、ホイヤー=レオニダス、ビューレン=ハミルトン、デュボア=デプラと共同で、世界初の自動巻きクロノグラフ機構といわれるクロノマチック(キャリバー11)を開発しました。 (クロノグラフの歴史参照

通常リューズのある場所は穴埋め

左側にあるリューズが、外観からわかるクロノマチックの設計、構造上の特徴です。現在、タグホイヤーやブライトリングから発売されている復刻モデルはETA社のムーブメントを改造しただけです。

ケース直径48mm、厚さ14.5mmはとても大きく重いです。

エポックメイキングなキャリバー11

歴史的なキャリバー11、当時の一流メーカーが巨額の開発費を投じて作り上げたムーブメントでしたが、実際のところ、今言われているようなエポック・メイキング的なものではありませんでした。

歴史的なCal.11の刻印

時計機構のベースにはビューレンの薄型2針時計用のものを使っているため、秒針はなく、小さなローターはゼンマイを十分に巻き上げることができません。

その上に、デゥボア・デプラのクロノグラフモジュールを積み重ねています。省スペースのスイングピニオンで下から動力を伝達するにもかかわらず、それを動かすアームは大きく横たわり、時積算と分積算への伝達にはそれぞれ2つの中間歯車を噛ませているところは明らかに非効率。不細工なアームやカムで複雑に埋め尽くされる結果となっています。

努力をしたわりには、分厚く大きく、精度も機能も十分でない過去の遺産です。同じ1969年に発表されたゼニスのエルプリメロと比べると、設計や技術に先進性や工夫がなく、苦悩が感じられます。

その後の自動巻きクロノ

キャリバー11(キャリバー12)は、クォーツ・ショックにより生産中止となりました。その後、エボーシュ・メーカーのバルジューが同じクロノ・モジュールを手巻きムーブに乗せキャリバー7740として少量生産した後、73年、同社から革新的な自動巻きクロノグラフ7750が発表されました。

この経緯から、7750はクロノマチックの技術をベースに大幅改良されたものという説がありますが、実際のところ設計はまったく異なるものです。時積算計の配置、ハンマーと独立した大きなカム、効率的にレイアウトされたオペレーティングレバーとスイングピニオンにその違いを見ることができます。もちろん自動巻き機構は新開発、ベースムーブメントもトルクと慣性の高い専用設計となっています。

バルジュー7750は、性能、汎用性、保守性の三拍子そろった優れたムーブメントで、現在でも多くのブランドに採用されています。